« 第485回「吠えない犬を散歩させる国で」 | TOP | 第487回「光は影を知らない」 »

2012年05月06日

第486回「空が青く見えなくたっていい」




笑顔に国境はない。





笑顔は人類共通の言語。





空がきれいに見えるかどうかは、





心が決める。





わかっている。そんなことはわかっている。





頭は理解していても、





今日と明日はできたとしても。





 





だから、





無理に笑顔になる必要はない。





笑顔を作る必要はない。





自然と笑顔になればいい。





世界を嫌いになったっていい。





自分を嫌いになったっていい。





空が青く見えなくたっていい。





心がゆがんでしまうことだってある。





生温い言葉で心の渇きを解決したところで、





そんなもの、木曜日にはきっと乾いている。





死にたくなったっていい。





自殺したいのならすればいい。





生きる権利もあれば、生きない権利もある。





生きない権利は生きている間にしか使えない。





死ぬなと言われたら





死にたくなる人だっているだろう。





すべて自由にすればいい。





すべて自由になればいい。





でも





タバコのポイ捨てはよくない。





町を汚すからじゃない。





あれほど格好悪いものはない。





そういったことが





格好悪い時代になってしまったんだ。





格好悪い生き方はしないほうがいい。





 





自然と笑顔になればいい。





ここぞというときに笑顔になればいい。





いつも笑顔でいるなんて、





無理して笑顔になるなんて。





笑いたくなかったら笑わなければいい。





でも、





悲しくて泣くのは





やめておこう。





悔しくて泣くのは





やめておこう。





泣くのがいけないんじゃない。





それじゃぁ涙がもったいない。





涙はやさしさに触れたときに





流れるもの。





心が愛で満たされたときに





あふれるもの。





だれかが死んだときに流れるそれは





決して悲しいからではなく





彼のやさしさを実感したから。





そのときのために





やさしさのために。





 





人は山を登っている。





どんなことがあっても山を登っている。





下りているつもりでも、それでも山を登っている。





その瞬間の景色がある。





どの瞬間で景色を楽しむかは人それぞれ。





立ち止まりたいときに、立ち止まればいい。





笑顔で登る人もいれば、険しい表情で登る人もいるだろう。





険しい表情の人に笑顔を強要する権利はだれもない。





笑顔の人には笑顔で挨拶される。





険しい表情の人にも声はかかる。





キミが笑顔を求めるのなら、





キミも笑顔でいるべきだろう。





ただそれだけのこと。





 





やがて素晴らしい景色に出会うだろう。





自分だけの世界を目の当たりにしたとき、





ふっと表情が緩むだろう。





いろいろなことを





思い出すだろう。





それこそが、本当の笑顔なんだと思う。





それこそが、本当の涙だと思う。





 





 



2012年05月06日 00:10

コメント

コメントしてください

名前・メールアドレス・コメントの入力は必須です。




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)