« 第403回「シリーズ人生に必要な力その33ログアウト力」 | TOP | 第405回「シリーズ人生に必要な力その35出会い力」 »

2010年04月25日

第404回「シリーズ人生に必要な力その34失敗力」

 「失う」と「敗れる」、見事に嫌な雰囲気漂う二つの世界のコラボによってうまれた言葉。それは「成功」の対になる言葉。こんな風に言うととてもネガティヴな印象を受けますが、果たしてそんなに悪いことなのでしょうか。
「失敗は成功のもと」
 もはや口にするのも恥ずかしいほどポピュラーな諺。失敗したからといってそこで簡単にあきらめるべきではない。昔から人々は多くの失敗や過ちを繰り返し、そのたびにこの言葉を自分に他者に言い聞かせてきたのでしょう。
「僕は一度も失敗はしていない、一万回にわたる発見をしただけだ」
 発明家エジソンの言葉。とは言うものの、実際失敗したときは悔しくてしょうがなかったかもしれません。失敗して「やったー、発見したー!」なんて晴れやかな顔はできないでしょう。失敗してくじけそうになっても、なぜ失敗したのか、なにがいけなかったのかを繰り返し追及したことがやがて世紀の大発明につながったのです。「なにが起きたか」ではなく「なにを感じたか」。失敗を失敗に終わらせるか貴重な発見にするかはその後の行動によるのです。
 失敗から学ぶこと。失敗しないと気付かないこと。失敗しないと見えない世界。失敗しないと得られない感情。失敗は「失う」どころか多くのものを僕たちに与えてくれます。成功で得るものよりも失敗で得るそれのほうがきっと大きい。諺が言うように、成功するためのステップアップにそれが必要なのは、真実を教えてくれるからでしょう。成功だけでは見えてこないのです。
 人間だれしも失敗はつきもの。だから失敗しないように歩むのではなく、失敗したときに多くを感じ吸収すること、やめずに進む力が必要なのです。ここでおわったらそれは失敗で、進んでいけば発見と呼ぶべきものに変わる。勝利から得るもの、敗北から得るもの、もしも後者のほうが貴重なものだとしたら、言葉として対にあるけれど本当は対ではなくむしろ「小さな成功」と呼ぶべきものなのかもしれません。もしくは、僕らが思っている失敗は実は失敗でないのかもしれません。となると本当の失敗とはなんなのか。それは、失敗を恐れてなにもしないこと。失敗したときになにも気付かない感じないこと。ましてや失敗を機にやめるなんてもってのほかで、それほどもったいないものはありません。失敗してもくじけずに続ける、そこからなにかを感じる、これがまさに失敗力なのです。
 とはいえ、簡単に身につけられるものではありません。いざその場面に遭遇すると、こんなこと全部忘れてしまうかもしれません。「成功のもと」なんて成功者の結果論、失敗の渦中ではただただ辛かったりする。だからこそこの失敗力が必要になるのです。人は失敗する生き物。失敗のない人生なんてありません。これから訪れるすべての失敗を乗り越えられるように、そのたびに大きく成長するために、失敗を発見に変える力、失敗力が人生には必要なのです。

2010年04月25日 10:48

コメント

 「失敗力」の大前提として、まず、【失敗を認める勇気】が必要であると改めて感じました。失敗というものはなかなかに受け入れ難いものであり、詭弁を弄してあたかも失敗ではないかのように自分を偽ったり、あるいは黙殺して無かったことにしようとしたりしてしまうものですが…そこを乗り越えて認める勇気が必要であると。
 
 世間一般で“究極の成功者”と評される人がいるとすれば…少なくともその人自身は、この世に生を享けて以来一度も成功というものを感じたことがない人なのでしょう・・・。(他者が異口同音に成功を賞賛しようとも、)常に失敗という念に呪縛されており、それでも決して諦めることなく失敗した原因を追究して成功を渇望し続けることのできる人・・・そんな無間地獄を歩み続けることのできる人に他ならないはずです。

投稿者: 明けの明星 | 2010年04月25日 13:35

「失敗は成功のもと」とはよく言い、自分にもことあるごとに言い聞かせてはいますが、今の日本には失敗を許さないような風潮がある気がします。
大概の会社は新卒で入社できなかったら再チャレンジなんてさせてくれませんし。

とはいえそんな「風潮」を変えていくのは一人ひとりの姿勢にかかっているわけで、「失敗力」を糧にこれからも精一杯やっていこうと思います。

今回もいいテーマありがとうございます。

投稿者: funnyface | 2010年04月25日 22:45

失敗力!必要だと思います。自分の子供が野球をしています。ミスなどで敗れた時は結構チーム全体重い空気になるのですが、僕は子供達には「次の試合のための課題がわかったのだからそこを練習して次に望もう」と励まします。また大人になっても忘れ物などの失敗なども自分の生活の中の時間の効率的変化によって克服できるものもあり、失敗から自分を変化させていける姿勢は大切ですね!!

攻めるふかわさん今年はいい感じに油が乗ってきているんじゃないですか!!いい内容ですよ!!

投稿者: 下町の根強いふかわファン | 2010年04月26日 09:10

全く同感です。本当にそうですよね。

私は失敗した瞬間そのことだけに囚われてしまって冷静に考えることを忘れてしまうときがあります。前よりはマシになってきたのですが・・・失敗するのが恐くてやり逃してしまうことも多々あります。

でも失敗を悪いことと認識する枠から出られればもっと前向きになれるのでしょうね、そういうふうになれるよう努力したいと思います。

投稿者: 元女版トト | 2010年04月26日 12:20

全部失敗しても
笑って許してもらえる
キャラクター

一つ失敗したら
そのことを責められる
キャラクター

この場合はどっちが得なんだろう?

投稿者: KINGKAZU | 2010年04月26日 17:47

年齢を重ねるにつれて失敗を避けようとしているきがします。
でも……失敗ばかりのような気もします。失敗しても発見があるとおもえば色々な事に挑戦出来そうです。

投稿者: ずんずん | 2010年04月26日 21:43

ダメージの小さい失敗でさえ恐れて、何かをやらない事があるけれど、この力があると思うと、やらないという選択はあまりにもったいない。だから、やる事にします。

投稿者: サルキ | 2010年04月27日 22:53

自転車で前輪ロックで前方に吹っ飛んだ時、体を丸めてゴロゴロ着地したら事なきを得ました。どうでしょうか。

投稿者: 抹茶最中 | 2010年04月27日 23:07

失敗するのが恥ずかしいから、だから行動するのが嫌になる。
誰かに自分の意見を批判されるのが嫌だから何も言えない。自分を表現できない。
本当にいつからこんな風になってしまったんだろう。

昔だって、失敗したら馬鹿にされていたし、意見が合わないと批判もされていた。
ただ、そんな事を恥ずかしいと思わないで、情熱を持って走っていた。

自分を認めてくれないものに、そう簡単に押し潰されるわけにはいかないんだ。

そんな事を思い出させてくれる「週刊ふかわ」でした。

投稿者: えりんぎ | 2010年05月07日 20:17

成功の反対は失敗じゃなくて諦めなんですよね

投稿者: テレビっ子 | 2010年05月11日 09:10

言われてみると、ネガティブワードの合わせ技ですね、失敗って。汗

失敗はしたくないけれど、失敗から学ぶことも多いんですよね〜〜〜。。。

投稿者: たいら | 2010年05月13日 15:41

コメントしてください

名前・メールアドレス・コメントの入力は必須です。




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)