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2009年07月19日

第369回「シリーズ人生に必要な力その13怒らない力」

 それがいまになったのは特別な理由があるわけではなくこれまで漠然と感じていたものが頭の中で整理されたのがたまたまこのタイミングになっただけでどうしても今でなければというわけではないのだけど今日僕が伝えたいのは「怒ったら負け」ということ。これまでの人生の中で学んだことはたくさんありますがこのことはわりと上位にランクインするものでとても大切な気がします。いくら理論的に正しくても、いくら自分が正義だとしても、「怒ったら負け」。どんなに納得がいかなくても、それが相手に対する愛情表現だとしても、感情を切り離して冷静に対応しないといけないのです。
とはいえなかなかできるものではありません。どんなに冷静な人であっても常に冷静であるとは限らず、2秒後にはそれを打ち破っていることだってあります。だからこれを、いつも心に留めておかないといけないのです。
 なぜ「怒ったら負け」かといえば、「怒ってもなにもいいことがない」からです。怒ったところで相手にしっかり伝わらないし、怒られたという印象しか与えません。そして疲れます。精神的にも肉体的にも疲れてしまい、それが余裕のなさに繋がってさらなる怒りにつながるのです。状況に腹を立てているのに、人に怒りをぶつけてしまう。予想と現実との違いを埋めるために、人は怒るのです。怒ってもしょうがないのに、怒るのです。事態は好転しないどころか雪だるま式にどんどん怒りが膨れあがりもはや引っ込みがつかなくなってしまう。そうやって、湧き上がった感情に振り回されたらだめなのです。そういうときこそ「怒ったら負けだ」と何度も念じて深呼吸するのです。
 いまさら「怒る」と「叱る」の違いを言及するつもりもなく、感情をなくせと言っているのでもありません。親友を殺害されて冷静でいられるわけないし、大声を出さないと伝わらない状況もあるでしょう。感情を切り離すことも容易ではありません。だからこそ、怒ることが無意味であることを知っておく必要があるのです。なんにもよくならない、ということを。心の中に怒りがたまることはしょうがないことです。ただ、それを人にぶつけたりするのは別の話。怒りで溜まったエネルギーを「怒る」という行為で消費する必要はなく、そのエネルギーをもっと前向きに利用するべきなのです。
 もしかすると、やがて「怒り」から発電できる時代が訪れるかもしれません。怒りというエネルギーの平和的利用です。「怒り」でクルマが走り、「怒り」がお金に変わる時代。感情がカタチになる未来。それが可能かどうかはわかりませんが、「怒り」というものを「怒る」ことで消耗するのはもったいないということはまぎれもない真実です。通常であれば爆発してしまうのをぐっとこらえれば、そのエネルギーは別のことで活かされるはず。人としても大きくなっていかなる怒りも平和的エネルギーとして活用できるようになるでしょう。とにもかくにも「怒ったら負け」、寝ても覚めても「怒ったら負け」。このことをみんなが実行すれば、世界はきっと穏やかになります。だからこそ人生には「怒らない力」が必要なのです。

PS:フニオチコンテスト完売しました。ありがとうございました。夏のいい思い出になりますように。

2009年07月19日 10:28

コメント

 「怒らない力」の鍵となるものの一つとして、私は【不確定性】というものがあると思います。
 (厳密に言えば、どうしても結果的には自分に都合のよい)希望的観測となってしまう近未来の予測と、訪れた現実とが“違っている”場合に怒るわけですから(←場合によっては、唖然としてしまうこともありますが)、常に
  
 「自分の予測は究極的には自分勝手なものであり、対して、そもそもこの世に生起する全ての事象は【不確定】の要素を孕んだ予測不能のものである」

ということを念頭に置いていれば、先述の“違い”に怒ることもなくなるというわけです。「“違い”があってむしろ当たり前!」と思えるわけですから。

投稿者: 明けの明星 | 2009年07月19日 17:26

怒らない人って大人ですよね!器の大きい人はステキで憧れます。
仕事柄子どもを叱る事があります。つい、かっとしてしてしまうこともあるなーと…気を付けよう!と思いました。

投稿者: ずんずん | 2009年07月19日 18:47

はじめまして☆つい最近あるキッカケでこの場所を知り...出来る限りのバックナンバーも一気に読み漁りました!!携帯しかないから文章途中で切れちゃって先がどうしても読めない...という悲しい事態に何度も見舞われましたが。文章から漂う、ふかわさんのTVとは違う世界感にいつもワクワクしてます。【ムーンライト・セレナーデ】【カフェオレ・スマイル】...読みたくて紀伊国屋書店に問い合わせましたが全店舗、取り次ぎ店、出版社にも在庫がないため取り寄せは不可能だと...【無駄な哲学】だけは手に入れTVの上に飾ってあります(*^*^*)
何気ない日常も、ふかわさんが切り取ると...こんなふうになるのかと...【京樽】のハナシ、特に大好きです!!【豚バラ肉】には残念だけど...この勝負、ふかわさんの勝ち(笑)
解りやすくてなるほど納得の【ふかわ理論】は時にその愉快な例え話の爆笑と共に頭のどこかに残ります。
...でも...もし気が向いたら...ふかわさんの日常を少し切り取って聞かせてほしいです。ぜひに(^-^)
P.S.バックナンバーで購入したのですが【Quick Japan 78号】に掲載されていた、内村さん&さまぁ〜ずさん宛の手紙企画を断るメール文...なんか読みながらボロボロ泣けました。何度も読

投稿者: あみっち | 2009年07月19日 20:01

ふかわさんこんにちは。はじめまして。
今、だいぶ前に録画した踊るさんま御殿を見ていたら、ふかわさんが出ていました。 「自分以外のこともすべて自分としてとらえよう」ってふかわさん言ってましたが、ぼくは賛成です。
そう考えると、確かに人にたやすく怒りをぶつけることもしたくなくなりますね。
人に怒る行為は、自分を傷つけているのと同じということになりますよね。 

応援してます★

投稿者: hitoshi | 2009年07月19日 23:16

世界の平和は家庭から。

小学生の甥っ子達のケンカがはじまるといつも言い聞かせること。
怒っても気分がわるくなるだけ。
暴力でやり返すことも繰り返されるだけで解決しない。
許しなさい。
あなた達がいやだという戦争をなくしたいなら、怒らない、仕返ししない、許しなさい、と。
子供だからなかなか納得いかないようだけど、
いつかわかってくれるようになることを願ってます。

投稿者: ねね | 2009年07月20日 20:46

はじめまして!
以前、母と同年齢位の女性と一緒に働いていました。
私の一挙手一投足が気になるのか、一日中嫌味を言われて、いつもイライラしていました。
でもある時、嫌味を言われて心でイライラしながらも、あえて素直に対応してみると、不思議と自分の心からイライラが消え、相手の反応もとても優しくなったという経験をしました。
ふかわさんの「世界は自分」というお話にも繋がるのかな。

これからも応援しています♪

投稿者: kura3846 | 2009年07月22日 15:06

なるほど、面白いです
次回も期待してます
またおじゃまします

投稿者: ワンコ | 2009年07月22日 21:45

はじめまして。
ふかわさんのブログ見させていただきました。おもしろかったです。ふかわさんの思想は実に、深く、広く、高く、大きい。そんな思想に少しでも近づけるように、精進していきたいです。「人間」という卑小な肉体を超えるほどの素晴らしき思想になるまで。

投稿者: 黒い人形 | 2009年07月24日 00:59

はじめまして。ふかわさんの哲学る心に、とても興味深いテーマに、刺激を受けました。
思いを綴るという方法で、心を整理してみたら、自分の気持ちがより凝縮されたり、新しい感じ方を発見することが出来たので、こういうエアセッション(と名付けてみました!)とても大切な時間だと思いました。
これからも色々なこと、綴ってください!
「怒り」について。
怒りはコップについた水滴みたいだなと思います。悲しくて泣いているみたい。水滴ばかりに気をとられると、せかせかと拭き取らなきゃとか空調下げてくれないかだとか新しいのに替えてとか・・・限りなく出てくる。
そもそも、水源はどこから生まれたのだろう?源泉は自分のココロのなか。感じた気持ちだけを辿っていくと、それはそれは怯んでしまう道のりでもあるけれど、ちっちゃいけれど清らかで明るい脈々と流れる源泉をみつけた。これを守りたっかだけなのかもしれない・・・源泉は、ひとりひとりにあるのだ。
いつかどこかの海で、お会いしましょう。

投稿者: クレームレモン | 2009年07月24日 09:55

怒らない力…か。
この言葉をすぐ怒る友人に聞かせてあげたいものです(笑)

投稿者: ikmr | 2009年08月18日 09:05

いま1歳になった娘がいます。 言葉が通じないのが当たり前なのに、ついイライラして娘を叩くわけにはいかないので、物に当たったりして、その後自己嫌悪に陥って。。。 とても悪循環。  このブログを読んで全くその通りだなと思いました。 本当に怒りをぶつけるって何もいいことないですよね。  ふかわさん、ありがとう。

投稿者: ノリン | 2009年08月23日 16:16

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