« 第262回「無駄な哲学」 | TOP | 第264回「解禁の理由」 »
2007年04月08日
第263回「DSJ〜消える街〜」
おそらく裏メニュー1、裏メニュー2ときて、誰もが今回は裏メニュー3が来ると思っていたかもしれません。ましてや、純粋な心を持つ読者の皆さんならなおのことです。しかし、世の中というのはそんなに甘くはありません。現実は、そんなに都合のいいものではありません。だから、そういう教訓を表すためにも、今回はまったく違うテーマにしようと思ったのですが、そんなことをしたら単に屈折した性格の悪い人間に思われるので、結果的には予想どおり、3番目の裏メニューを紹介したいと思います。
ということで、ふかわりょうの裏メニュー3つ目は、小説です。週刊ふかわ読者の中には知ってる人もいるかもしれませんが、現在、雑誌smartで小説を連載しています。連載の方は次号で最終回になるのですが、なんだかんだ約一年にわたって連載してきました。ちなみにその間、うちの両親は書店で若者のファッション誌を買い続けたわけです。おそらくsmart読者の中で最年長だと思います。そんな約一年に渡って連載してきたものが、晴れて単行本になるわけですが、もしかしたら疑問に思う人もいるかもしれません。そうです、約一年に渡ってというと結構な量な気もしますが、いっても月刊誌です。約一年の連載といっても実際には全部で十回なのです。これらをまとめたところで、いわゆる単行本サイズで200ページ近いものには到底及ばないのではないか、そんな不安を抱かせてしまうかもしれません。
ただ僕も子供ではありません。そんなことはわかっているのです。重々承知なわけで、ちゃんと用意しているのです。なにをって、その先です。その10回の先の先までちゃんと用意しているのです。「24」でいうならば、これまでの連載は、24時間のうちの10時間くらいなのです。いや、24時間のうちの8時間かもしれません。いや6時間、いや...「24」とは違うのです。言いたいのは、この10回の連載は、序章にすぎなかったということです。
だからといって誤解されたくないのは、決して行き当たりばったりではありませんよ、ということです。連載しているうちに単行本の話が決まって、足りない分を付け足したのでは決してないのです。僕はこう見えて、行き当たりばったりが、この世で一番といっても過言ではないくらい嫌いなのです。一泊二日の旅行に下着を3枚カバンに入れるタイプです。二泊三日なら5枚です。僕は、誰もがうらやむミスター用意周到なのです。いや、ミスター転ばぬ先の杖なのです。実際ネーミングなんてどうでもいいのですが、とにかく、行き当たりばったりじゃないよ、ということだけでもわかってもらえればと思います。全体の大きなストーリーがあって、その最初の部分を毎月ちょっとずつ小出しにしてきたということです。
じゃぁ逆に、なんですべてを連載しないんだ、ということを思う人もいるかもしれません。連載はここまでで続きは単行本で、となると、それこそ続きはwebでのCMとなんら変わらなくなるので、極力避けたかったのですが、もしもすべてを連載にして月一で出していったら、すべてが終わる頃には40歳くらいになっちゃうかも、ということなのです。時間がかかりすぎて、最初のほうとかとっくに忘れてしまうどころか、時代さえも変わってしまうのです。そういう意味でも、このようなスタイルを選んだわけです。内容にもからんでくるのでこれ以上のことはお話できないのですが、結局のところ、読んでもらえればわかると思います。で、さっきから気になっているかもしれないですが、「DSJ」ってなんなの、ってことですが、それは発売までのお楽しみにしていてください。
ということで、これまで紹介してきました3つの裏メニュー、アルバム「THE SOUND OF MUSIQUE」、エッセイ集「無駄な哲学」、そして小説「DSJ〜消える街〜」のすべてが5月9日に解禁となるわけです。「ゴールデンウィーク明け3部作」です。それを念頭において、予算を組んでくれるとうれしいです。
読者の皆さんにとっては、おそらく「裏メニュー」という感覚じゃないかもしれません。これらがどうして裏メニューなのか、そして、解禁するというのはどういうことなのか、それは次号お話します。
1.週刊ふかわ |2007年04月08日 10:30
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://watanabepro.sakura.ne.jp/happynote/blog_sys/mt-tb.cgi/11