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2007年04月01日
第262回「無駄な哲学」
ということで、今週は「ふかわりょうの3つの裏メニュー」の2つ目です。それはエッセイ集です。もうかれこれ単行本というと6,7冊出していたのですが、久しぶりのリリースです。以前、ここでも多少予告していたのでいまさら驚くこともないかと思いますが、それでも「一体どんなタイトルにしたのか」ということは関心に値するのではないでしょうか。といってももうお気づきでしょうが、タイトルは「無駄な哲学」になりました。実際、このタイトル選びにはいろいろと紆余曲折がありました。これまでのリリースした本やCDにおいては、それほどタイトル決めが難航することはなく、わりとスムーズに決まっていたのですが、今回は史上最高の紆余曲折、略して紆余曲だったのではと思います。
というのも、たとえば「HAPPY NOTE」みたいにホームページの名前や、「週刊ふかわ特別号」みたいなことにすれば、紆余曲なしでいけるのです。実際そうすることは簡単なのだけど、そういうタイトルにしてしまうと、知っている人には馴染みのある言葉でも、ホームページとか僕に一切興味のない人たちにはぜんぜん響かなかったりするのです。だから、僕に興味がない人の心にも響く言葉、それでいて連載を象徴するタイトルが望ましいのです。いつからだったか、その両者を満たす言葉を探す日々が続きました。考えすぎて、「ふかわりょうのラーメン紀行」「ふかわりょうのときめきサービスエリアマップ」までいきました。それはそれでいつかやりたいけど、今回に関しては残念ながら不適切でした。人間、考えることは大切だけど、考えすぎるとよくありません。なので、一旦考えることから離れてみました。そしたら急に浮かんできたのです。ある日突然、頭の中に現れたのです。それこそが、もう何度も出ていますが、「無駄な哲学」という言葉だったのです。どうです、この真面目なのかふざけているのかよくわからない感じ。それでいて「ちょっとだけ見てみようかな」という気分にさせてくれるゆるさ。しかも、これまでの連載の最大公約数とも言うべく、数百回分の文章を見事に一言で表現しているではないですか。実をいうと昔から、一言に凝縮することには自信があったんです。ともあれ、たくさんの紆余曲も、無駄にはならなかったわけです。
中身に関しては、アンケートに答えてくれた皆さんの声を、隅々まで聞いたつもりです。聞いたつもりですが、やはりどうしても皆さんの要望すべてを満たすことは困難でした。すべてを満たしたら、結果的に全文章を載せることになってしまいました。なので、特に声の多かったものを優先し、あとは僕の好みを充分に反映させて、一冊にまとめました。
以前公約したとおり、ブログで読んでるから必要ない、という人が一生後悔するような作りにしてあります。時折写真などもあって、とても楽しいと思います。ひょっとすると、「世界一手軽に読める哲学書」かもしれません。
僕自身、なんとなくカバンにいれておきたくなる本がいくつかありますが、みんなにとってもそんな存在になればいいなと思います。そして、めまぐるしく変わる現代社会を生き抜くための清涼剤、オアシス的存在になればと思っています。
ということで、二つ目の裏メニューは、アルバムと同じ5月9日発売、エッセイ集「無駄な哲学」です。どうぞお楽しみに!!
1.週刊ふかわ |2007年04月01日 10:30
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