« 第857回「さいごの麻婆豆腐」 | TOP | 第859回「移りゆく景色のなかで」 »

2020年12月13日

第858回「ごんこえ〜」

 

 123日に開催されました、「配信版ロケットマンショー」いかがでしたでしょうか。配信ではどうかなと思っていたのですが、おかげさまでタウンホールでは入りきらないほどのお客様に観ていただくことになりました。ありがとうございました。劇場版が延期となっての配信版なのですが、ラジオ版のロケットマンショーしか知らない方からしたら、ひたすら雑談だけの2時間にちょっと戸惑われたかもしれません。メールを読むコーナーもなく、「ロケットマンのテーマ」も流れず。ただ、こちらはとても楽しかったです。

 実は、事務所の地下にあるGROUNDというライブハウスから配信したのですが、ステージ上にラジオブースを模したテーブルが並び、フロアにはお客さんがいない代わりにカメラが数台、無造作に置かれています。だから、始まる前はとにかく静かで、これからエンターテインメントがスタートする雰囲気ではありませんでした。スタッフは数人いましたが、ラジオの雰囲気を保つために、笑い声は入れないでと忠告。結果、絶妙な湯加減だったかもしれません。

 それにしても、平松氏が相変わらずで安心しました。否定するでもなく、よいしょするでもなく。特に、エッセイ集に関してはさすがです。まさか読んでいないとは。楽屋で顔を合わせた時、極力会話をしないようにしていたのですが、二人しかいないので、ある程度は言葉を交わします。タイミング的に読んでいるかなと思っていたのですが。考えが甘かった。私が逆の立場だったら、確実に「読んでないとまずい!」と義務感のようなものが立ち込め、何が何でも、手に入るまで書店を巡っていたでしょう。なのに彼は。

「びっくりさせようと思ったんです」

「品川駅の本屋を探したんです!」

 なんという言い訳。いつも奥さんにこんな風に言っているのでしょうか。なんの修復にもならない言い訳。

「やったけど、家に忘れました」と、宿題を提出しない生徒の口実と同じ。本当に作家をしているとは思えません。よくコントなどを書けるものです。

 ただ、こういう男だから、私の相手ができたのです。7年間も私に振り回されない男だから務まったのです。私の機嫌に振り回されていたら、普通の人なら胃がもたないでしょう。悔しいけれど、あらためて、ベストパートナーだと感じました。

「ごんぎつね越えた?ごんこえ〜」

「あ、そうやって使うんですね?」

 こんな話、果たして他のどこでできるのでしょうか。

 

 テーブルの上にはアラビアータにシーザーサラダ、炭酸水の入ったグラス。本番前に多少食べたのですが、2時間の雑談ですっかりお腹が減ってしまいました。コロナだからか、関係ないのか、ラ・ボエムで一人打ち上げ。その間、ハッシュタグで検索すると、やってよかったと実感できるツイートばかり。劇場に一堂に会すものとは違う楽しみ方があったようです。

「これから、どうしようか」

 頻繁にやると、体内の淀みがなくなってしまうので、またやりたくなったらやる、くらいでいいのかもしれません。また今回は、劇場版がコロナ禍で配信版になりましたが、元々がラジオなので、仮にコロナが収束しても、このような配信の形で継続してもいいのではないかと思いました。そういう意味では、コロナによって生まれた新しい「ロケットマンショー」かもしれません。

 ただただ深夜のファミレスのようにダラダラと話している2時間。今後は、メールを紹介するコーナーやゲストなどをお呼びすることも可能ですし、配信ならではの実験ができるかもしれません。いつになるかわかりませんが、必ずやなんらかの形で「ロケショー」が開催されると思います。あらためて、ご視聴ありがとうございました。

2020年12月13日 18:11

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.happynote.jp/blog_sys/mt-tb.cgi/317

コメント

コメントしてください

名前・メールアドレス・コメントの入力は必須です。




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)