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2020年11月15日

第854回「今日の私はあなたのおかげ」

 

 ついに届きました。やっと、手にしました。「世の中と足並みがそろわない」。カタチになるっていいですね。デジタルもいいですが、やっぱり紙!思わず顔を埋めて匂いを嗅ぎたくなります。それにしても、素敵な装丁。今回は、クラシックの楽譜のようにしてくださいと、こちらからお願いしました。中身は文字だらけですが、私にとって文章は言葉で紡ぐメロディー。その意を汲んで、デザイナーさんがこしらえてくれました。「足並み」のあたりが少しずれているところもいいですね。気になる箇所を発見するのが怖くて中はまだ見ていませんが、外から眺めながら焼酎を飲んでいます。ちなみに、なぜこのタイトルになったかは、読んでのお楽しみということで。

 そして今回、少人数ではありますが、出版記念サイン&トークイベントを開催することになりました。しかも、スペシャルゲストは東野幸治さん。今や日本一のMCと言っても過言ではないくらい才能のあるお方。相手がどんなに大物であれ、巧みな技術で心地よい音色を引き出すマエストロ。最近は共演のイメージがないので意外かもしれませんが、かつて「笑っていいとも!」水曜日でお世話になり、東海テレビのレギュラー番組のほか、仕事以外でもライブに一緒に行ったり、何度も焼肉をご馳走になったり。事務所の垣根を超えて、とても可愛がってもらいました。

 デビュー後、バラエティー番組においてどう立ち回っていいかわからない私に、役割を与えてくれました。そういう意味では「恩人」という表現がしっくりきます。間違いなく、「ふかわりょう」を支えた橋脚の一つ。それから久しくお会いしていなかったので、忙しいにもかかわらず駆けつけてくださることは本当にありがたいです。

 今回、書籍のプロモーションにより、たくさんの方とお会いする機会ができました。初めてお会いする方、久しぶりに会う方。そういえば先日、鶴瓶師匠の番組「巷の噺」に伺ったのですが、私がデビュー当時出演していた「来来圏」という番組のスタッフが多数いらして、あの頃の景色と重なりました。もう25年も前になります。小学校の同窓会のようでした。鶴瓶師匠も、デビュー当時からお世話になり、食事にも連れて行ってもらったり、鶴瓶噺にも伺いました。師匠の何気ない仕草が今でも脳裏に焼き付いています。偉大な方を間近に接する機会がいかに貴重な時間であるかは、年を重ねるとともに強く感じます。

 いつか、今日までのお礼を伝えたいと思っていたので、先輩後輩にかかわらず、たくさんの感謝を伝える機会や場所ができて本当によかったと思います。それぞれのペースでそれぞれの道を歩むんでいるのだけど、ふと横を見たら、その一瞬だけ、一列に並んでいるような。本来なら、結婚披露宴がその機会になるので、この本は、引き出物なのかもしれません。

 久しぶりに作ったカタチになるものは、カタチにならない大切なものを実感させてくれました。発売までもうすぐ。指で読んで欲しいです。「風とマシュマロの国」との相性も良さそうなので、ぜひ隣に並べてあげてください。きっと、共鳴すると思います。

 

2020年11月15日 16:06

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