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2019年11月17日
第812回「ビジホ愛」
ホテルに泊まると非日常的な空間に気分もリフレッシュできるので、仕事で用意してもらうときでも、どんなホテルかな、どんな部屋かなと期待せずにはいられません。豪華じゃないと駄目ということではなく、逆に、気を遣って滞在時間が短いにも関わらずゴージャスな部屋をとってもらうと、非常に申し訳ない気持ちにさえなります。
ビジネスホテルとシティホテルの違いやその定義はわかりませんが、特にクラブ・イベントで全国を回るようになってから、利用する頻度も高まりました。星が少なくても綺麗な部屋もあれば、案の定外観から不安を抱いてしまうこともありますが、総じてビジネスホテル特有の雰囲気やルールがあり、不安を含め、その世界観に惹かれるのです。
20平米もない、ベッドと細いテーブルだけの狭い部屋。使い捨ての白いスリッパに履き替えて、荷物を置き、wifiを繋いでノートパソコンを開く。湯沸かしポットにコーヒーカップ、最近はコーヒー・メーカーや空気清浄機もよく見かけます。こうして、部屋を自分好みに配置、カスタマイズしていけば、窓を開けても隣のビルの壁しか見えなかったり、ユニット・バスが多少傾いていたって気になりません。しぶしぶ取った喫煙ルームさえも、住めば都。次第に気にならなくなってきます。
飲み物の自販機のラインナップが珍しかったり、有料ビデオのカード販売機に、今でも買う人いるのかなぁと思いを巡らせてみたり。ビジネスホテルはほんのり昭和の香りがします。
そんなビジネスホテルの中でも特に快適さで一目置いているのは、ドーミー・インというグループ。何度か利用したことがあるのですが、場所によっては温泉が付いていて、しっかりした大浴場や露天風呂まであるので、旅行気分が味わえ、ぐっすり眠れます。また、名物の「夜鳴きそば」があって、遅い時間にラーメンやお蕎麦もいただくことができて、ビジネスホテルの中でもファンが多いようです。
さて、ビジネスホテルは、朝食の時間も大事。時折、併設のカフェが利用できて、プレートのメニューが決まっていることもあるのですが、やはりバイキングが嬉しいもの。どれにしようか悩んでいる時間こそ至福のとき。結局いつも同じものを乗せるのですが、選択肢があることがいいのです。さらに、おかゆが充実しているととてもテンションが上がります。薬味に梅干やザーサイ、しょうが、昆布など。あさりのしぐれ煮なんかあったら最高です。前日お酒を飲んだ体に、やさしいお粥がしみ込んでいきます。
最近では外国人利用者も増え、外国語の表記はもちろん、海外のホテルにいるかと錯覚するほど、いろんな国の人たちを見かけるようになりました。一度しか泊まらない場所もあれば、リピーターになる場合もありますが、部屋を去る際は、一抹の寂しさが伴います。そして今日もまた、誰かが泊まる。ビジネスホテルとの出会い。最近は仕事があっても日帰りばかりなので、時々、地方のビジネスホテルに泊まれるといいのですが。
2019年11月17日 17:31
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