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2019年11月01日

第810回「うたたねクラシックin佐世保」

 

 福岡、霧島に続き、今年は長崎県の佐世保市で開催されました。今回は、チェロの遠藤真理さん、ピアニストの三舩優子さん、メゾ・ソプラノの林美智子さんに加え、バイオリニストの川久保賜紀さんに参加していただきました。川久保さんは遠藤さんとトリオを組んでいるので、これまでに何度か面識があり、コンサートにも伺ったことがあります。このメンバーでどのようなハーモニーになるのでしょう。

「おっきいなぁ…」

 長崎空港からタクシーで1時間。佐世保の会場に到着すると、その大きさに圧倒されました。入り口には「うたたね」の看板まで掲げられています。

2、3時間でしょうか」

 翌日の本番に向けたリハーサル。これまでと同じ曲もありますが、今回初めてやる曲もあります。中でもピアノ・バイオリン・チェロのトリオ用にアレンジされたラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」は、リハーサルから聴き惚れてしまいました。

「一人ずつ去っていくのはどう?」

 リハーサルの最後に「Waltz in August」を合わせていると、誰かが言い始めました。曲のラストで、一人ずつ去り、徐々に照明が絞られ、最後に僕が一人で弾いて、暗闇に消えるというもの。今日の明日でできるだろうかという不安もありましたが、華々しく終わるのではなく、フェードアウトしていく感じが「うたたね」っぽかったので採用となりました。

「乾杯〜!」

 リハーサルを終えた一行は、佐世保の街に繰り出します。プロの演奏家の方々とこうして一緒にお酒を酌み交わす時間はとても貴重です。お店を出た後は、ホテルまでアーケードの下をぞろぞろ歩いていきます。そうして、ハロウィンで賑やかな佐世保の夜は更けていきました。

「では、本番よろしくお願いします」

 真理さんの無伴奏チェロ組曲から始まる三回目のうたたねクラシック。アルカス佐世保が、素敵な音に彩られていきます。水玉のパジャマ姿も受け入れてくれたようです。今回も集まってくれたお客さんのおかげで、とても心地よい空間になりました。昨晩決めた「Waltz in August」もばっちり決まりました。

「本当にありがとうございました!」

 たくさんの拍手を浴びて、2時間ほどの「うたたねクラシックin佐世保」は幕を下ろしました。水玉のパジャマから私服に着替えると、空港行きのワゴンに乗り込みます。

「佐世保バーガーいっときますか?」

 ランチタイム・コンサートなので、終わったら皆お腹ペコペコ。ここはご当地グルメだろうということで、人数分の佐世保バーガーがワゴン車に運ばれました。手渡されると、その重みがボーリング玉のように両腕にずっしりきます。大きなハンバーガーを頬張りながら空港に向かいました。

「楽しかったね〜」

「あのタイミングばっちりだったね!」

「ふかわさんって、ほんと一人が似合う!」

 笑い声に溢れる車内。さて、次はどこで開催されるのでしょう。全国の様々な会場を、大きな揺りかごにできればと思います。

2019年11月01日 17:35

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