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2019年10月04日
第806回「秋田でナイスとんぶり〜前編〜」
先日開催された、秋田キャラバン・ミュージック・フェスティバル。天候にも恵まれ、とても素敵な一日になりました。そもそも主催の高橋優さんとはほとんど共演していなかったのですが、「とんぶりの唄」を作った際に秋田出身の方に聴いてもらえたらと思い、ツイッターで声を掛けてみたところ、温かく迎えてくれたことで、歯車が動き始めました。
「フェスの出演のお話なのですが」
マネージャーから報告が来たのは「とんぶりの唄」をリリースして数ヶ月後。まだちゃんとお会いしたことのない高橋優さんのからの、フェスの出演依頼。もちろん、断る理由はありませんし、心のどこかで待っていた気がします。ひょっとすると、高橋優さんの「ナイスとんぶり」が見られるかもしれない。そんな期待に胸を膨らませていると、イベントに先駆けてラジオにも呼んで頂いたのですが、そこで予想外の出来事が待っていました。
「実は、小心者克服講座、大好きなんです!!」
濁りのない眼差しを向けられていました。そんじょそこらの熱量ではなく、30分番組に収まりきらないほど、次から次へと言葉が溢れ、ネタへの熱意が伝わってきます。とんぶりの話を終え、この後の2本目の収録のことを心配していましたが、完全に取り越し苦労。褒められることに慣れていないため、かなり恐縮していると、追い打ちをかけるように、さらに耳を疑う言葉が飛んできます。
「バックダンサー、やりましょうか?」
冗談交じりのようですが、目は真剣です。オファーを頂いてからそのときまで、僕は秋田のイベントなので「とんぶりの唄」をみんなで踊って歌えればと思っていました。しかし、主催者である高橋優さんがこんなにも「小心者克服講座」を好きでいてくれるとなると話は別。ましてや、バックダンサーを志願されている。収録を終えると、家であるものを探しはじめました。
「あった…」
もう久しく使用していなかった無印良品の白いヘアターバン。これを装着する日がやってきそうです。
「ということで、ネタの振り付けもよろしくね!」
「とんぶりの唄」を踊る「とんぶり娘」として同行することになっていたトミタ栞さんに、急遽ネタのバックダンサーもお願いすることになりました。もう四半世紀ほど前のネタなので、知っている人もいるでしょうが、全く知らない人も多いはず。会場でどのような反応になるのかわかりませんが、この3人でやることはとても価値のあること。もう、迷いはありませんでした。
「いいところだなぁ…」
その日、僕たちを待っていたのは、心地よい秋晴れの空。秋田空港から少し車を走らせれば、緑が一気に広がり、のどかな光景が車窓を流れます。「秋田キャラバン」なので、毎回違う場所で開催しているのですが、4回目の会場に選ばれた大仙市は比較的空港に近く、30分もしないうちに会場が見えてきました。この野球場に、一万人ほど集まっているそうです。
「今日はよろしくお願いします」
高橋優さんが楽屋まで挨拶に来てくれると、軽くネタ合わせ。ラジオでの話の通り、微妙な動きもしっかりマスターされていました。
「さぁ、いよいよだ」
僕が出演するのは、鳥海ステージ。隣接する白神ステージで人気バンド・クリープハイプの演奏が終わると、ブリッジ音楽が流れました。14時20分。大きなモニターに片肘をついた写真が映ります。そうしてハンドマイクを手渡されると、1万人の中に一人、飛び込みました。
2019年10月04日 17:46
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