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2019年04月04日
第785回「とんぶりの旅②」
もしかしたら初めて降りたつかもしれません。羽田から飛行機で一時間ほど。秋田県は、大館・能代空港にたどり着きました。
なまはげのオブジェ前で写真を撮ると、レンタカーに乗り換えます。東京は桜が満開を迎える頃。まだ雪が残る田畑を左右に望みながら30分ほど走ると、山の中に公民館のような建物が現れました。車が並んでいますが、農家さんたちが集まっているのでしょうか。雪が溶けてぬかるんだ地面に靴が埋まります。誘導されるままに階段を上がると、そこには驚きの光景が待っていました。
「それでは只今より、とんぶり応援大使、ふかわりょうさんの就任式を行います」
たくさんの人の拍手。そこには地元の子供達や、農家の方をはじめ、多くの人たちが集まってくれていました。予想だにしなかった光景に、涙腺は完全に崩壊。挨拶の言葉を出そうとすると、先に涙が溢れてしまいます。
「…もしご迷惑でなければ、応援させてください」
どこかで不安はありました。自分の想いだけで曲を作り、CDまで制作したものの、果たして地元の方々は喜んでくれるのだろうか。受け入れてくれるのだろうか。そんな不安や葛藤が、温かな拍手で粉砕され、抱えられないほどの喜びでいっぱいになりました。
「大館のとんぶりを、よろしくお願いします」
緑の木枠に入った、とんぶり応援大使の任命状。受け取ると、再び温かな拍手に包まれました。
「どなたか被りたい方、いらっしゃいますか?」
子供達の元気な声と、可愛らしい手がたくさんあがります。今回持参したのは3つのとんぶり。組合の方や親御さん、できるだけたくさんの人にかぶってもらいました。あのとんぶり頭をかぶると、付ける人も、見ている方も、皆笑顔になります。
「もしよかったら、一緒に歌ってください」
スクリーンにとんぶり兄妹が現れました。とんぶりの歌のPV。メロディーがが流れ始めると、あちこちから声が聞こえてきました。
「とんぶり食べましょう、とんぶり食べなくても、そんなに人生はあんまり変わらないけど」
会場中が一体となって唄っていました。子供達も、大人たちも、とんぶりの唄が、しっかりと伝わっている。もはや、リードしなくても大丈夫な状況でした。握手をしたり、集合写真を撮ったり、地元の方と言葉を交わすひととき。本当に来てよかった。地元の方々と一緒に唄えた時間は、一生の思い出となりました。
「本当にありがとうございました」
任命式を終え、子供とたちの見送る中、車は別の場所に向かいます。雪に覆われたとんぶり畑がカメラに収められました。
2019年04月04日 08:06
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