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2018年10月26日

第765回「紅白鍋合戦」

 

 すっかり秋も深まり、朝晩の冷え込みも厳しくなってきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。さて、スーパーのラインナップもすっかりお鍋シフト。これからさらにお鍋の美味しい季節になるでしょう。ということで今年も開催します、紅白鍋合戦。

 今回で9回目でしょうか。もともと「ロケットマンショー」の企画として始まったものですが、番組が終了してからおよそ5年。いい大人たちが集まって、よく続けているものです。いつやめてもいいのですが、先日のニッポン放送での番組でロケショースタッフに占拠された現場に、やはり今年もやろうという気持ちが高まりました。同窓会的な感覚もあるかもしれません。もちろん、初参加の方も大歓迎です。

 また、5月のバーベキューの時に比べ、周囲に余裕があるからか、比較的穏やかな時間が流れて、とてもピースフル。みんなで大きなお鍋を囲んで舌鼓を打ちましょう。うまくできても、できなくても、きっと、心は温まるはず。

 あらためて説明しますと、お鍋に必要だと思うものを各自「一品」持参して、いつもの二子玉川河川敷にお集まりください。お鍋とコンロはこちらで用意しています。この「一品」に、その人の人柄や価値観、人生観さえ垣間見えることがありますが、あまり考えすぎず、インスピレーションで決めるのがいいかもしれません。

 参加費はありませんが、施設利用料として、入場の際に500円徴収されます。前回使用した際の半券を持参していると、若干スムーズに入場できます。集合時間は11時ですが、遅れても構いません。ただ、あまり遅いと入場できなくなるのと、紅白のチームに分かれて食材を集める時間が楽しいので、あまり遅れないことをオススメします。また、お箸やお椀なども極力持参していただけると助かります。一人で参加するのをためらう方が毎回いらっしゃいますが、その辺は全く気にせずご参加ください。尚、当日の天候次第では中止になることもありますので、その際はご了承ください。

 ということで、程よい協調性と責任感、他人任せが交錯する紅白鍋合戦。今年はどんなお鍋ができるのでしょうか。みなさん、くれぐれも事故のないよう、気をつけてお集まりください。

「紅白鍋合戦2018

平成30111111時集合(16時完全撤収)@二子玉川河川敷

*最寄りは、二子玉川駅および二子新地駅となります。

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2018年10月19日

第764回「祝!3333回」

 

「これは一体なんのくす玉でしょうか」

 オープニング映像からスタジオ画面に切り替わると、後ろに大きなくす玉がぶら下がっています。おそるおそる全員で引っ張ってみると、スルスルっと垂れ幕が落ちてきました。

「放送3333回、おめでとうございます!!」

 綺麗なゾロ目。3333回。もうそんなに回を重ねていたのです。

 僕がMCに就いたのが2012年の4月。当時は、番組自体月曜〜土曜まであり、僕は月〜木曜の担当で、金・土を町亞星さんが担当していました。その後、2014年の4月から金曜日も担当することになり、2017年の4月に原田龍二さんが加わり、現在の体制になりました。MC7年目。アシスタントは、内藤聡子さんから上田まりえさんに引き継がれ、この間に2000回、3000回という節目も迎えました。放送開始から13年。5時に夢中!はこの度、3333回という気持ちのいいタイミングを迎えることができました。

 ご存知の通り、長寿番組が次々に終了する中で、決して予算に余裕があるとは思えないこの番組がここまで続いているのは奇跡に近いと思います。テレビの存在感が以前ほどではなくなったとはいえ、皆さんの日常を彩る役割を担うことは変わりません。皆さんの生活に溶け込む、特に帯番組はそういったことが求められます。

 日替わり定食のように、安心感と、程よい刺激と。何も残らない充足感と、程よい消化不良と。生放送だからこその醍醐味が、この番組の1時間に詰まっていると思います。5秒後に何が起こるかわからない。毎日異なるハーモニーを、視聴者の皆さんと共に奏でている番組だと思います。

 猛獣使いだとか、マエストロだとか、相槌おじさんだとか、色々な表現は可能ですが、とにかく最高に楽しい場所。僕の日常にすっかり溶け込んでいる時間。これほどストレスなく、気が重くなることもなく、日々向き合えるのは、とても幸運なことだと思います。毎日笑い声に溢れている。だからこそ、水面下で、汗水垂らして頑張ってくれているスタッフの皆さんには本当に頭が下がります。

 これまでのMCの方々をはじめ、番組を支えてくださった出演者、スタッフの皆さん、そして視聴者の皆さんがいてこその3333回。番組の性質上、次のくす玉を引っ張れるか、襷をいつまでかけていられるかわかりませんが、この重さを感じながら、マイペースに走って行きたいと思います。これからも、よろしくお願いします。

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2018年10月12日

第764回「決断の日」

 

 男には、動き出さなければならない時が訪れるもの。ついに真剣勝負に挑む日がやってきました。今までずっと目を瞑ってきたけど、もう背けられない。意思を固め、重い腰を上げました。

「いざ!」

 道場破りに行くかのごとく向かったのは、商店街の薬局でした。

 

「ダメだ…」

 もう、どうにも集中できない。頭がぼわーっとしているような、重たい浮遊感。どこからやってくるのか、かんでもかんでも詰まる鼻。おかげで鼻の下は赤く、カサカサになっています。花粉症ではないものの、季節の変わり目が影響しているのか、度々訪れる鼻水祭り。かれこれ数十年続く恒例行事。悲しみではなく、鼻水が止まらない。ここまでくると、流石に手を打たなければなりません。ネットでクリックしようとしましたが、到着を待っていられなくなりました。

 

「どこだ?どこにいるんだ?」

 店内をウロウロしても敵は見当たりません。

「すみません、鼻うがいのキットみたいなのってありますか?」

 店員さんの踵が床から離れると、棚から飛び降りてきました。

「うちは、これしか置いてないんですけど」

 そうして現れた鼻うがいキット。早速、家で勝負することになりました。

 

 色々ある中で最も簡易的なタイプかもしれません。半透明のプラスチック容器に専用の液体を入れるだけ。お湯を沸かしたり、粉末を入れたりとか、なにかと面倒なイメージだったのですが、これなら手間が省けて助かります。やはり、継続にはシンプルイズベスト。花粉症に手を焼く人にも愛用されているそうです。

「まいります!」

 片方の穴に挿入し、容器のお腹の部分を思い切り押しました。すると、もう片方の穴から液体が滝のように吹き出してきます。鼻から口から、いろんなものがダラダラと。とても人には見せられない有様ですが、プールなどで鼻に水が入ってしまったときの「ツーン」とする感じは一切なく、液体の成分なのか、むしろ、得もいわれぬ爽快感がありました。

「クー!!これは気持ちいい!!」

 根本的な治療ではないですが、決して悪い習慣ではないでしょう。風邪の予防にもつながるかもしれません。

「えーーー、えーーーー」

 日常に新たな音が加わりました。濁点のついた「え」。羊のような鳴き声。毎朝、洗面台の前で奏でるハーモニー。しばらくクセになりそうです。

 

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2018年10月04日

第763回「フランスパンの神様」

 

「フランスパンの神様」

 その文字を見たときに、もしかしたらと思いました。とても残念な知らせではありましたが、正直なところ、まだご存命だという印象もなかったので、別の驚きもありました。

 フランスパンを日本に広めたことで知られるフィリッピ・ビゴさん。彼が初めて開業したのが1972年の神戸の芦屋。その後都内でも店舗を増やし、私が初めて一人暮らしをした街にも、ランドマークのように、ビゴおじさんの大きな看板がありました。エスプリ・ド・ビゴ。ビゴおじさんのパン屋さんは、私が、20歳の頃から通い続けているパン屋さんなのです。

 それまでパン屋さんというと、トングでつかんでトレイに載せるタイプのものが多かったのですが、ここはケーキ屋さんのように、ショーケースの中に入っています。また、焼きそばパンとかカレーパンとかはなく、添加物を使用しない、素材を活かしたシンプルなパンが並んでいました。

 お気に入りは、胚芽パンとレーズン・バンズ。パイ生地にツナが乗ったダノワーズ・ツナ。サーモンサンドや、カリカリの野菜のピザ。胚芽パンは、ボールのように丸いものと、食パンのようなタイプがあるのですが、包丁も入れられないほどの焼きたては、両手で割くと、ほわほわっと湯気が立ち上るほど。

 螺旋階段で2階に上がれば、ちょっとしたカフェスペース。下で選んだパンと一緒に、サラダやスープもいただくことができます。

 チーズとろとろクロック・ムッシュにクラムチャウダーと、生ハムのサラダと。20代の頃は、さらにもう一品くらいつけていたかもしれません。シャンソンが流れる店内でチーズが伸びる午後。気持ちのいい季節には、テラスで食べることもありました。また、曜日によっては、スウィーツ・デーみたいなのがあり、気がつくと女の子とたちで溢れていることもありました。

 フランスパンはもちろんですが、フランスパンで作ったフレンチトーストも最高です。これにコーヒーがよく合う。あとは、袋に入ったラスク。キャラメル味と黒糖味があって、おやつにぴったり。

 最近では塩ロールが加わったり、多少の変化こそありますが、基本的には変わらない安心感。二十年以上通っていますが、あまりラインナップを変わらないところがまたいいのです。クロワッサンもスコーンも、ずっと変わらずいてくれる。

 今は美味しいパン屋さんはたくさんありますが、私はやはりここのパン屋さんは欠かせません。ビゴさんの優しさが味に現れているようで。これからもビゴさんのパンをたくさんいただきたいと思います。

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