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2018年03月09日
第739回「YOU GET WHAT YOU GIVE」
「とてもカラフルなステージでした!みんな輝いていました!」
最後にマイクを渡された僕は、周囲を見渡しながら話しました。
先日、事務所のナンバー1芸人を決める、「ワタナベお笑いNO.1決定戦」が行われました。これまでも何度かありましたが、二年ぶりのMCを務めることになり、生放送を終えるとすぐにタクシーに乗り込みました。自分の車ではないのは、その後の打ち上げで飲む気満々ということ。普段は、あまり事務所の後輩たちと接する機会が少なく、飲みに連れて行ったりすることも滅多にないので、僕の楽しみはそこでもありました。
「あれ?ここ来たことあるな」
ライブの打ち上げ会場は、かつてDJメンバーの結婚パーティーで訪れたことのあるお店。戦いを終えた戦士たちが続々と集まり、貸切の会場は一気に熱気に包まれます。今夜はたくさんの後輩たちと話をしよう、そんな気分でした。
「おい、ふかわ、ハンバーガー食うか?」
僕が事務所の門を叩いて間もない頃。もちろんテレビにも出ていないし、事務所のライブにちょこっと出ただけ。そんな超が付く駆け出しの僕に声をかけてきたのが、今やお昼の顔でもある恵さん。その日は、月に一度の事務所のライブの日で、当時MCを務めていたホンジャマカさんは本番の少し前に姿を現しました。他に若手がたくさんいる中でなぜ僕に声を掛けてきたのかわかりませんが、それがはじめての会話でした。
「フッくん、一緒に飯食いに行くか?」
そう声を掛けてきたのが、ネプチューンの堀内さん。これもまた事務所のライブの日。当時ライブのトリを務めていたのがネプチューンさんで、当時はまだテレビにも出演していない頃。はじめてネプチューンさんのコントを観た時は、こんなに面白い人たちがいたのかと激しく感動したものです。そんな憧れの人である堀内さんに声を掛けられるなんて。後にも先にも「フッくん」と呼ぶのは堀内さんだけですが。
こんな僕でも、気にしてくれている。先輩が話しかけてきてくれた。これほど嬉しいことはありませんでした。
だから、今夜はできるだけ動いて、話し掛けに行きました。みんなを褒めて回りました。先輩風は吹かせたくありませんが、ほんの少しでも後輩たちのエネルギーになってくれれば。そんな想いで、お酒を飲み交わしました。
「今日私が感じたものは、決して昨年の余熱ではなく、新たなエネルギーでした!みなさん、これからも頑張ってください!」
気がつけば、先輩の方が少ない立場になりました。まだまだ頼りないですが、多くの後輩たちが憧れるような存在になれるように。後輩たちのエネルギーになれるように。今夜はすっかり、後輩たちからエネルギーをいただいてしまいました。
2018年03月09日 14:19
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