« 第724回「ラングラーが届くまで4」 | TOP | 第726回「抑えきれない欲望」 »

2017年11月10日

第725回「太陽はミラーボール」

 

 絶好のドライブ日和。今日はラングラーで向かうと決めていました。3連休の中日ということで、激しい渋滞にはまることもなく中央道を走り抜けて行きます。

 山梨の観光大使に任命されてからだいぶ経ちますが、もともとはクラブイベントがきっかけでした。イベントの翌日、DJメンバーで温泉に入ったり、ほうとうや馬刺しを食べたり。それからたびたび訪れては、美しい山々や川の景色に魅了され、すっかり虜になってしまったのです。

「大丈夫、なんとなくわかるから」

 今回のイベント会場は、塩山という町にありました。これまで山梨中をくまなく探索していたので、ほとんど地図を見ずにたどり着けそうです。勝沼インターを降りて、フルーツラインを走っていけば、ぶどうなどの直売所が点在し、甲府盆地を見下ろすパノラマが広がり始めます。山が深くなってくると、ちらほら紅葉が見られます。大菩薩峠を目前に、国道から一本入ったところに、その場所はありました。神金村という小さな村。

 フェスというよりも、小学校の運動会のような雰囲気。バンドの音が鳴り響いているものの、それがなかったら静寂が漂っている場所。確かに、「ここにしかない」フェスです。

「もしかして、温泉?」

 案内された控え室になっている場所は、クアハウスという日帰り温泉施設。これは困りました。

「どうぞゆっくりしてってください」

 施設の方はそういってくださいますが、今日はこの後東京で収録。入りたい気持ちは山々なのに、出番が終了したらすぐに帰らなければなりません。「入浴」できない代わりに「ニューヨーク」の曲でスタートしたDJタイムは、焼きそばの香りを運ぶ風と、太陽という世界最大のミラーボール、そしてたくさんのロケットマンタオルのおかげで、最高に気持ちのいい時間を過ごすことができました。

「ダメだ!我慢できない!!」

 DJで汗ばんだ身体。このままお湯に浸からずに帰るというのか。僕は、控え室に戻ることなく、脱衣所に向かいました。

「うわぁ、最高だ!」

 貸切状態の露天風呂に飛び込むと、トロトロとろけるお湯に包まれました。とても柔らかな、極上の温泉。もはや、一泊したい気分でした。

「胃腸にいいのでぜひ飲んでみてください」

 正真正銘の源泉掛け流し。ペーハーの高い温泉が、体の中を通って行きます。

「今度はゆっくり浸かりに来ます!」

 体から硫黄の香りがしています。ポカポカしたまま、東京に向かう午後。ますます、山梨が好きになりました。

2017年11月10日 13:52

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.happynote.jp/blog_sys/mt-tb.cgi/182

コメント

コメントしてください

名前・メールアドレス・コメントの入力は必須です。




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)